ホームページの役割

製造業のBtoB企業にとって、ホームページの重要性は年々高まっています。その理由は、BtoB市場における顧客の購買行動が大きく変化しているためです。

アメリカのコーポレート・エグゼクティブ・ボード社が2012年に発表した調査よると、「BtoBの顧客は、営業担当者に会う前に、購買プロセスの57%をすでに終えている」という結果が出ています。このことは、顧客が営業担当者と接触する前に、自らインターネットを使って情報収集を行い、課題解決の方法や製品・サービスの選定を済ませているということを示しています。

また、2020年にITアドバイザリー企業のガートナー社が発表したレポートでは、2025年までにBtoB購買の80%がデジタルチャネルを通じて行われるようになると予測しています。さらに、大手調査会社フォレスター・リサーチ社による調査でも、BtoBの購買担当者の61%が営業担当者に直接相談するよりも、自分でオンラインで情報収集をしたいと回答し、67%が営業担当者とのコミュニケーションを主な情報源にしたくないと答えています。

これらのデータが示す通り、製造業においても顧客はまずホームページを通じて情報を集め、その情報をもとに製品やサービスを比較検討し、ベンダーを選定しています。つまり、自社のホームページが顧客にとって信頼できる情報源となっていなければ、見込み顧客は他社のホームページを訪問し、結果として機会を逃すことになります。

製造業の企業が競争力を維持・強化していくためには、自社の強みや技術力を明確に伝えるホームページを構築し、訪問した顧客が簡単に情報を得て、問い合わせや資料請求へとつながる仕組みを整えることが不可欠です。

静岡県内の製造業の皆様も、このデジタル時代に対応したホームページの整備を進め、顧客とのコミュニケーションを円滑に行い、受注拡大につなげることが重要となります。今こそ自社のホームページを見直し、改善を進めることで、新たな営業チャンスをつかみましょう。